賃貸借契約をして特定の部屋を借りるときには、賃料などの費用を事前にしっかりと支払わなくてはいけません。そうした必要になる費用の中でも特に重要な意味合いを持っているのが敷金というお金です。本来、敷金と言うのは大家に対して預けておくだけのお金であるため賃貸借契約の契約が満期を迎えたときにはそのお金を返還してもらうことができます。しかし、多くの賃貸物件では全ての金額において敷金を返還してくれません。

なぜ敷金を全額返還してくれる業者は少ないのでしょうか。これには、敷金のある特殊な性質が絡んでいます。敷金と言うのは、賃借人が綺麗に部屋を使うことを約束させるための担保のことを意味します。そのため、仮に賃借人が借りた部屋を綺麗に使わなかったときには預けておいた敷金によってその補填をすることになるのです。

部屋が汚れてしまった場合にはその部屋を綺麗にしなくてはいけませんし、壁に傷をつけてしまったのならば壁紙を付け替えなくてはいけません。そうした費用を敷金から差し引くことによって、賃貸人と賃借人の対等な契約は締結されているのです。逆を言えば、契約を満期で終わった段階で部屋を原状回復する必要が無いほど綺麗に使っていた場合には、当然敷金は全額返還してもらうことが可能です。この場合には正当な理由で敷金を使う理由がなくなるので、しっかりと返還請求をしなくてはいけません。

賃貸で預けるお金には意味があると言うことを知っておきましょう。